お断りすることができませんでした。

いつもご注文を頂く仏具店さんからの張替依頼です。

実は、虫食い、ひび割れ等、胴の状態があまりよくなく一度お断りしたのですが、再度のお持込。

聞けば、鹿児島県のお寺所有の太鼓で、どうしても再生したいとのお話。

 

私は個人的に鹿児島とは非常にご縁がありまして(熊本にも非常にご縁があります)、お断りすることができずに修理をお引き受けしました。

う~ん。

ど~しよ~。

金具も取替えねば、、、

はずしてみました。

鋲を抜きました。

やはり胴の痛みがかなりひどいです。

部分的に厚みも非常に薄いため内側に補強を施しました。

内部を清掃すると明治十三年(1880年)の墨書きが。胴が薄いため鋲が突き抜けた穴が開いています。

歌口も波打っていたため高さをそろえて調整し金具も付きました。

太鼓の胴もがんばってくれて、なんとか無事に革を張ることができました。 (ほっとしました)

良い音になりそうです。間もなく完成です。

奥に写っている太鼓も明治30年代のもので同様に痛みが激しく手間がかかりました。

完成しました。太鼓の胴もがんばってくれましたが、私もかなりがんばりました。(休日返上で)

今回は無事に張替修理をすることができましたが、やはりどうしても不可能で修理をお断りする場合もあります。

明治時代の太鼓のツーショットです。