革の表面がガサガサ

張ったばかりのまだ使用していない革の表面です。

打ち込んだ状態の革の表面です。

磨耗して毛羽立っています。

 

 

 

 

 

 

太鼓の革はご使用に伴い磨耗し、次第に革の表面(特にバチが当たる部分)が肌荒れのようにガサガサしてきます。

よく太鼓の革の表面が肌荒れのようにガサガサしているので、何か保護クリーム等はありませんか?
とお問合わせを頂くのですがそれが自然な状態なのです。
 

女性の方は良くお分かりになると思います。
乾燥したお肌に化粧水や美容液をつけるとすーっとお肌に浸透して
しっとりとみずみずしい状態になりますが

太鼓の革の場合は違います。
太鼓の革、特に打ち込んで表面が磨耗した革は水気をすーっと吸収します。
そのため雨天や梅雨時の湿度が高いときに太鼓を叩くと普段よりも音が低くなります。
そうして空気が乾燥して革から湿気が抜けるとまた良い音に戻ります。

水分であれば乾燥して蒸発してしまいますが、保護クリームやオイル等を塗布すると革に浸透し留まってしまい
しっとりした状態になってしまいます。太鼓の革としての機能を損なってしまいます。
革靴や革カバン、グローブ等の他の革製品であればそのようなケアは大切なのですが.....太鼓の革にはむしろ逆効果で、音の悪化の原因にもつながります。
乾いた布等で乾拭きし、ホコリを払う程度で十分です。